2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

タイムスリップ物語 余談3

キャラクター紹介その3とは言っても主な人物のみ。★小西行長…肥後南半分を領するキリシタン大名。 商人から大名へと出世し、朝鮮出兵などで活躍した。 飄々として、笑っていることが多いが、苦悩が絶えず いつも綱渡りの人生を送っている。清正とは宿敵。 …

タイムスリップ物語 36

14日…この日、東軍と西軍は大いに動いた。 まず、午後に西軍の吉川広家から発せられた密使が、赤坂の 黒田長政の陣所に入った。 これは“毛利一族の戦闘不参加を誓う”といった密書を携えたものだった。 吉川広家は既に東軍と内通しているのだ。 長政は、これ…

タイムスリップ物語 35

「…三成はん……これで、良かったんやろか」 「何を今更…俺達はもう引き返せないところまで来たんだ」 左近が結を連れていった間、三成と行長はこんな会話をしていた。 行長は、まだ結と話がしたかったようで、残念がっている。 「要は俺達が勝てば良いだけの…

タイムスリップ物語 34

「―――石田さんは、これで良かったと思っていますか?」 舞のこの一言により、三成の目つきが変わった。 次の言葉を待っている様子だ。舞は続ける。 「敵の…東軍の人達と石田さん達は、元々は… 同じ豊臣家の家臣だったんですよね?仲間だったんですね…?」 「…

タイムスリップ物語 33

月はかわって9月1日…ほんの数日前に小西隊は石田三成のいる大垣城へ入城した。 大垣城には既に島津隊が到着しており、小西行長が着くやいなや 三成が出迎えてくれた。 そこで舞も小西隊の中から初めて石田三成を遠目に見やる。 少し小柄で細身、つり目で狐色…

タイムスリップ物語 32

8月下旬… 伊勢に駐屯する小西隊のもとに他の西軍部隊がやってきた。 その者の到着を知るや、行長は出迎えに行った。 舞はしばらく小西隊の陣所内で待機していたが、 やがて、行長がその西軍の人物らしき者と共に戻って来た。 行長の隣に並んでいたその人物…