2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

タイムスリップ物語 31

「―――明里ちゃん。それ、面白い?」 「うん。舞ちゃんも読む?」 「わ、私は遠慮しとくよ」 「そう?…これね、石田三成が主人公の小説なんだよ」 「石田三成って…関ヶ原の戦いで出てくる人だよね?」 「まぁ…教科書的にはそうかな。 豊臣家を守るために、自…

タイムスリップ物語 30

「舞…よせよ…何言ってんだよ」 「私、本気だよ」 「東軍や加藤殿が不利になるようなことを石田三成に教える気か?」 「そうじゃない。ただ、あの人達に伝えておきたいことや 聞いておきたいことがあるの」 「……っ」 隼人は声を押し殺すように尋ねた。 「命の…

タイムスリップ物語 29

「――――舞!?」隼人が戻って来た時、既に舞の姿はなかった。 「おばちゃん!ここに座ってた娘を知りませんか?」 隼人は茶屋のおばさんに尋ねる。 「そうだねぇ…ついさっき、数人の侍達に絡まれてたけど…」 「侍に?」 隼人の頭に不安がよぎる。 「どんな侍…

タイムスリップ物語 28

舞と隼人が出発した翌日の8月19日に、 ようやく家康からの使者が清洲城に到着し、口上を述べたという。 「諸将が未だに戦端を開かぬのは何故か。 各々方が敵に手出しして向背を明かせば内府殿も御出馬なさる」 つまり、家康は福島正則ら豊臣恩顧の諸将の忠誠…

タイムスリップ物語 27

「―――それでは、これで…」 無事撮影を終え、食事も済ました舞と隼人は清洲城の城門前に立った。 井伊直政と本多忠勝、福島正則が見送りに来てくれた。 直政は旅立つ二人を激励する。 「この先危ないことがたくさんあるかもしれないが、 お前達の無事を祈って…

タイムスリップ物語 26

8月18日、早朝…「あ〜あ…あんまり眠れなかったなぁ…」 舞はいつもよりダルそうにしていた。 結局いろいろと考え込むうちに朝になってしまったようだ。 リュックから腕時計を取り出す。この時代ではあまり必要性がなく、 むやみに腕に装着していたら誰かに怪…

タイムスリップ物語 25

「いやぁまさか直政が宴会を開くとはなぁ」 17日、夜―――。 舞と隼人は井伊直政や本多忠勝らと共に送別会に居合わせた。 …とは言っても、いつも通りの食事に酒が 並べられているだけだ。 舞は未成年ということもあって酒を遠慮するが、 この時代にはそういう…

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キャラクターのひとりひとりに顕著な特徴をつけたいです。 私の創作戦国の武将ってみんな顔一緒ですよね? そんなことないよ!って言ってくれる心優しい人もいるんですけど、 やっぱみんな顔一緒だなあって思います…特にね、髪取ったらそれこそみんな同じに…